キッチンから世界を変える/気候危機と国連WFPの支援 vol.19

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ABCクッキングスタジオは、WFP国連世界食糧計画(国連WFP)と日本国内初の「広報パートナーシップ契約」を締結しています。今回は、近年深刻化している気候危機とその影響について考えてみましょう。

増加する異常気象と飢餓

増加する異常気象と飢餓

近年、異常気象は驚くほど増加しています。2023年、ヨーロッパ・北米・アジアでは記録的な熱波と山火事が発生しました。 アフリカ南部では大きな被害をもたらした熱帯低気圧、アフリカ東部では前例のない3年にわたる干ばつが続き、9月にはリビアで洪水も発生しました。

異常気象が原因の飢餓の数も増加しています。2022年に異常気象を原因とする急性食料不安に陥った人の数は5680万人(12カ国)にのぼり、この数は前年の2倍以上です。

COP28とは?

「COP」は「国連気候変動枠組条約」に参加している国が1年に1回集まって、温暖化対策などについて話し合う会議です。
28回目のCOP28は、2023年11月30日から12月12日までドバイで開催され、気候変動による悪影響をうける人びとをどう守り、支えるかについて話し合われました。アフリカ諸国の温室効果ガスの排出量は世界の排出量のわずか4%にしか満たないにもかかわらず、干ばつや洪水などの深刻な被害を受けています。国連WFPは、このような気候変動の影響を受けている低所得国の人びとを守るため、年間1500万人以上を支援しています。

国連WFPの支援

国連WFPの支援

国連WFPは、気候変動による災害が発生する前から効果的な支援を行っています。早期警戒システムにより災害が予測された場合は、事前に農業従事者などにテキストメッセージを送るなどして知らせたり、災害で混乱が起きる前に支援を事前に届けるなどしています。それにより、家畜の保護や水不足への備えが可能になり、被害を軽減することができます。
また、農作物や家畜の保険への加入を支援することで、災害が発生した場合、人びとが損失に対して現金で補償を受けられるシステムを導入しています。この保険により、失われた収入を補い、食料を購入して生活を守ることができます。

国連WFP(国連世界食糧計画)とは?

WFP_logo

飢餓と貧困をなくすことを使命に活動する国連唯一の食料支援機関。設立以降、世界の飢きん対応の最前線に立ち、緊急的な食料支援や自立支援を行い、何百万人もの命を救う活動をしてきました。飢餓との闘いへの功績等の活動において、2020年にノーベル平和賞を受賞しました。

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