キッチンから世界を変える/国連WFP日本人職員が語る「ネパールの学校給食」 vol.18

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ABCクッキングスタジオは、WFP国連世界食糧計画(国連WFP)と日本国内初の「広報パートナーシップ契約」を締結しています。今回は、ネパールで活動されていた国連WFPの日本人職員に、現地での様子を伺いました。

ネパールでの学校給食支援

学校給食のイメージ写真衛生的な環境で作られた温かい給食が提供されている。

アジアで最も貧しい国のひとつであるネパールでは、何時間も歩いて学校に通う子や学校に行かない子も少なくありません。ネパールの5歳未満の子どもの4分の1以上は栄養不良に苦しんでいます。国連WFPが支援する学校給食は、子どもたちの栄養状態や健康を改善し、学校の出席率や成績向上にもつながる大きな力をもっています。動画に登場するガネーシュ小学校の給食調理員プラティバさんは「学校で調理された温かい給食を出せるようになり、適切な手洗いと衛生設備が確保されるようになってから、体の不調を訴える生徒が減った」と教えてくれました。

国連WFP職員のネパールでの活動

国連WFP日本人職員金子彰さんの写真

国連WFP日本人職員 金子彰さんに
ネパールでの活動について伺いました

「ネパールでの私の仕事は、支援を必要としている人びとに必要なタイミングで、国連WFPの現金支援を届けるようにすることでした。予測に基づいて、可能な限り自然災害が発生する前に食料や栄養、その他の必要なニーズを地元の市場で満たせるように予測型現金支援を実施していました。また、ネパール政府の公的な社会保障プログラム(学校給食、食料配給、現金支援、公共事業)の質や内容を向上させるために、国連WFPの技術支援にも携わりました」

ネパールの学校を訪ねて

国連WFP日本人職員の金子彰さんが小学校の児童と一緒にサッカーに参加する様子の写真国連WFP日本人職員の金子彰さん(左)が小学校の児童と一緒にサッカーに参加する様子。

「学校を訪問する度に、子どもたちはどこへ行っても愛おしい存在だと思い知らされます。お腹が空いていては、子どもたちは効果的に学ぶことも、遊ぶことも、成長することも、そしてただ子どもらしく過ごすこともできません。また学校給食プログラムの運営を見ると、学校給食は様々な人びとの総力を結集した努力の賜物だと気づかされます。子どもたちの家族、地元の農家、学校の調理員、学校の先生、地元の自治体、教育庁、NGO、WFP、そして寛大な資金援助によってこのプログラムを支えてくださった日本の政府や皆様、本当に多くの人びとに支えられています」

 日本人職員が紹介「ネパールの学校給食」

学校給食は農家の安定した収入源に

農家のクリシュナ・マヤさんが給食用の野菜を供給している様子の写真農家のクリシュナ・マヤさん(左)は給食用の野菜を供給している。

2022年、国連WFPはネパールの約2,500校で25万人以上の子どもたちに学校給食を直接提供しました。国連WFPは地産地消の学校給食を推進するため、政府や自治体への技術支援を続けています。学校給食は地元の小規模農家の安定した収入源にもなっています。

国連WFP(国連世界食糧計画)とは?

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飢餓と貧困をなくすことを使命に活動する国連唯一の食料支援機関。設立以降、世界の飢きん対応の最前線に立ち、緊急的な食料支援や自立支援を行い、何百万人もの命を救う活動をしてきました。飢餓との闘いへの功績等の活動において、2020年にノーベル平和賞を受賞しました。

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