キッチンから世界を変える/給食が変わる!子どもたちの笑顔を育むキルギスの取り組み vol.24

キッチンから世界を変える/給食が変わる!子どもたちの笑顔を育むキルギスの取り組み vol.24

キッチンから世界を変える/給食が変わる!子どもたちの笑顔を育むキルギスの取り組み vol.24

学校給食を食べる子どもたち

学校給食を食べる子どもたち

キルギスの多彩な給食メニュー

キルギス共和国のタラス州コク・ドボ村の小学校では、給食のメニューは調理師と地元住民たちが毎月相談して決めています。ロールキャベツやかぼちゃの餃子、ボルシチ、そばの実のおかゆ、キャベツとにんじんのサラダ、マッシュポテト…。地元の農家が丹精込めて作った食材が、様々なメニューになって子どもたちの元に届きます。2013年から始まった学校給食支援は、900校以上で実施されていて、昔はパンと紅茶だけだった給食が、彩り豊かで栄養満点な食事に変わりました。子どもたちも、給食を楽しみに学校に通っています。「全部とても美味しい!」と、1年生のアイペリ・クバニチベコワさんも大絶賛です。

支援で変わる学校給食

パンを焼く調理師の女性パンを焼く調理師の女性

WFPは学校給食の一環として地元の人たちと協力して、食堂を建てたり調理器具を新しくしたりして、環境を整えています。また、調理師のトレーニングにも力を入れていて、これまでに約1,700人が栄養や衛生について学びました。コク・ドボ村の調理師ルナラ・サダバエワさんは、「今まで使っていたセモリナ粉から、栄養価の高いオートミールに変えました」と教えてくれました。キルギス全体でも子どもの成長に合うよう、給食は1食あたり335キロカロリーから550キロカロリーに増えました。

給食が子どもたちの唯一の食事

この村では、給食が唯一の食事という子どもも多く、家庭で栄養のある料理を食べるのが難しい現実があります。実際、学校で出されるメニューを家庭で食べたことがない子どもたちも多いです。校長は、「前は集中力がなくて疲れやすい子どもが多かったけれど、今はみんな夢中になって勉強や遊びに取り組めるようになった」と実感しています。

今日のメニューはパンとそばの実のおかゆ、キャベツとにんじんのサラダ今日のメニューはパンとそばの実のおかゆ、キャベツとにんじんのサラダ今日のメニューはパンとそばの実のおかゆ、キャベツとにんじんのサラダ

みんなで食卓を囲む子どもたちみんなで食卓を囲む子どもたち

WFPの学校給食支援の最終目標は、各国政府が自立して運営できるようになること。過去60年間で100か国以上支援を行っていて、そのうち44か国が運営を政府に引き渡しています。

みんなで食卓を囲む子どもたちみんなで食卓を囲む子どもたち

国連世界食糧計画(国連WFP)とは?

WFP_logo

飢餓のない世界を目指して活動する国連の食料支援機関。緊急時には命を救う食料を届ける共に、紛争や災害などのショックから立ち直り、豊かで持続可能な未来を築くための支援を実施しています。世界の120以上の国や地域で、年間1億5000万人以上を支援。2020年にノーベル平和賞を受賞。

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