Eat Local ~地産地消~

まわりを海に囲まれ南北に長い日本は、自然環境に恵まれ、日本各地においしいものがたくさん実ります。
そしてそれらは知恵を使って“料理”となり、四季の移ろいとともに味わい、長い月日をかけて日本独自の食文化をつくってきました。
まだまだ、あなたの知らない日本のおいしさがきっとあるはずです。 “地産地消”というその言葉どおり、地域に根差すおいしさは、やはりその地で味わうのが一番。ABCと一緒に、日本のおいしさを再発見する旅に出ませんか?

 Pick Up Area 飛騨・東美濃

3,000メートル級の山々が連なる日本アルプス。ここに降り注ぐ雨や雪は山麓から平野部を流れ、この地に潤いを与え、たくさんの農畜産物を育んでいます。岐阜県北部から東部、飛騨高山の地域では日本一のブランド和牛と評価された「飛騨牛」や、おいしい水が高い食味を生む「飛騨の米」などが生産されています。また美濃の東部では、栗きんとんでよく知られている「超特選恵那栗」やミネラルが豊富な「加子母トマト」が有名。この地に広がる日本の原風景が、さまざまな農畜産物のおいしさを物語っています。

JA全農みのりみのるプロジェクト『AGRIFUTURE』No.34号転載 http://minoriminoru.jp/

The Speciality01

Hida Yamakko / 飛騨やまっこ

飛騨から生まれた日本一の椎茸
飛騨地方で採れる椎茸「飛騨やまっこ」(菌床椎茸)はほかに比べてサイズが大きく、肉厚で歯ごたえがあります。食感のよさとボリューム感が売りですが、見た目の美しさに関しても高評価。京都の高級料亭で使われるほどだそうです。全国サンマッシュ生産協議会主催の椎茸品評会で、2年連続日本一に輝き、「日本で一番高い椎茸」と称されていますが、それに甘んじず、生産者たちはさらなるおいしさを追求しています。

The Speciality02

ChotokusenEnaguri / 超特選恵那栗

おいしい栗きんとんの要
美濃東部でつくられる栗は、大きな実が特徴です。これは、樹齢にしたがい枝を低く短く剪定し、日光をたっぷりと浴びせて実を大きく育てる、超低樹高栽培によるもの。地元の銘菓・恵那川上屋の契約栽培品目で、この地が発祥とされる名物「栗きんとん」をはじめとした、さまざまな栗のお菓子に利用されています。また近年では、この栗を飼料に使って「栗旨豚」も育成しているそうで、名産を活用した栗文化は多様な広がりを見せています。

Local Food

Tsukemono Steak 漬物ステーキ
漬物を焼いて食べる!?飛騨ご当地メニュー

岐阜県飛騨地方では昔から「漬物を焼いて食べる」という習慣があったようです。これは、気温の下がる寒い冬場に凍りついてしまう漬物を、“解凍する”目的で朴葉にのせ、囲炉裏で焼いて食べたのが起源といわれています。その昔、漬物は野菜を摂取する貴重な食料源であったことから、このような食べ方が習慣化したのだとか。現在「漬物ステーキ」と呼ばれるご当地メニューは、鉄板の上で白菜の漬物を焼き、溶き卵を流し、仕上げにかつお節をかけて食べるのが一般的だそうです。家庭や居酒屋のメニューにも登場するほど、飛騨地方で愛される郷土料理のひとつなのです。


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