Eat Local ~地産地消~

まわりを海に囲まれ南北に長い日本は、自然環境に恵まれ、日本各地においしいものがたくさん実ります。
そしてそれらは知恵を使って“料理”となり、四季の移ろいとともに味わい、長い月日をかけて日本独自の食文化をつくってきました。
まだまだ、あなたの知らない日本のおいしさがきっとあるはずです。 “地産地消”というその言葉どおり、地域に根差すおいしさは、やはりその地で味わうのが一番。ABCと一緒に、日本のおいしさを再発見する旅に出ませんか?

 Pick Up Area 熊本県 八代

九州の中心部に位置する熊本県。
その熊本県の中南部、八代(やつしろ)地域は「生産量日本一の農産物」を育む豊かな土地です。
例えば、畳表の原料となる「い草」の生産は八代が日本一、国内生産の95%を占めています。
最近では部屋の洋風化が進み、畳が必要とされる場面も減っていますが日本を代表する産物のひとつといえます。
そのほか、このあと紹介する「晩白柚」と「冬トマト」の生産も日本一。
豊かな気候と土壌、この地を流れる球磨川(くまがわ)の水など自然の力がおいしいものをたくさん実らせてくれるのです。

JA全農みのりみのるプロジェクト『AGRIFUTURE』No.28号転載 http://minoriminoru.jp/

The Speciality01

Banpeiyu / 晩白柚

世界最大級の希少なくだもの
重さ2㎏、直径20㎝以上、ザボンの一種で柑橘類では世界最大級の「晩白柚」は八代が国内唯一の産地。
半径5km圏内の限られたエリアでしか栽培されず、1本の木から収穫できるのは1~3個、希少価値の高いくだものです。
さわやかな香りを放ち、みずみずしくて上品な甘さのある果肉がたっぷり。
皮も砂糖漬けにして食べれば、果実まるごと余すことなく味わうことができるのです。

The Speciality02

Hachibe Tomato / はちべえトマト

熊本県のトマト生産量は日本一。
なかでも八代はその6割以上を占める、冬トマトの一大産地です。
この地のトマトは、八代平野の「八」と「平」を取って「はちべえトマト」と名付けられています。
さまざまな方法でトマトを害虫から守り、病気を予防し、減農薬栽培で育て、安全安心な品質を維持しています。
温暖な気候、ミネラル豊富な土壌、球磨川の水といった自然環境が、おいしいトマトを実らせてくれるのです。

Local Food

Dago-jiru だご汁
農家の人々に愛されてきた“ 郷土”の味

「だご」とは熊本の方言で団子のこと。小麦粉を練り、平たくしてちぎった団子を入れた汁もの料理で、熊本をはじめ九州地方で食べられる郷土料理です。
手軽で食べごたえもあり腹持ちがよいことから、農家の人々に愛されてきたと伝えられています。
具材や味付けはさまざま。一説によれば、阿蘇地方は、豚肉・しいたけ・根菜などが入った味噌ベース、有明地方では、貝類・鶏肉などが入ったすまし汁風など、文字どおり“郷土”の味が楽しめる料理なのです。


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