

野菜をたくさん使用していることと、仕上がりが層になっているように見えますが…
それが何を意味しているかまでは分かりません。
おしいですね。
今回のお料理は野菜の皮までふんだんに使用して作るので、食品ロス対策になるんです!
食品ロスって最近よく聞きますが、意識することで何か変わるんですか?
食品ロスは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことで、日本では家庭や飲食店などから食品ロスがたくさん出ています。
そこに少し意識を持つだけで、食費の節約にもつながりますし、ごみが減るので環境にも良い影響があります。
解説
日本では、食生活の変化により、食料自給率が年々下がっています。
1965年には73%もあった食料自給率(※)が、2000年以降は40%前後の水準まで下がっています。
半分以上を輸入しているため、今ある食料を大切にすることで、自給率の向上につながります。
※カロリーベースの食料自給率(引用元:農林水産省HPより)
万が一、外国から輸入できなくなったら大変ですもんね。
もしものためにも、日頃から食品ロスを意識しておきたいですね!
日本では、食料以外にもエネルギーの自給率が問題になっていて、2018年度時点のエネルギー自給率は11.8%(※)と、食料自給率よりも低い水準です。
そんなエネルギー資源に乏しい日本では、自給率向上の観点から、原子力発電で使い終えた燃料をリサイクル(再処理)して、再び燃料として利用することにしているんです。
そのリサイクルの過程で、どうしてもリサイクルできない放射能レベルの高い廃棄物(高レベル放射性廃棄物)が出てしまうのだけど、この処分問題が世界各国で課題となっているの。
※引用元:経済産業省「日本のエネルギー 2020年度版」
何が問題になっているのですか?
詳しく教えてください!
では一緒に勉強していきましょう!
原子力発電所で使い終えた燃料(使用済燃料)の中には、
まだ使える燃料がたくさん残っているので、
これをリサイクルして再び燃料として利用することにしています。

リサイクルの過程でリサイクルできない廃棄物が3~5%残ります。
これを「高レベル放射性廃棄物」と言います。

ほとんどが再利用できるのですが、一部、リサイクルできない廃棄物が残ってしまうの。
そうなんですね!
その廃棄物はどうやって処分するのですか?
様々な方法が考えられた結果、日本を含む世界各国では、
地表から300m以上深い安定した岩盤に埋めることにしています。
これを「地層処分」と言います。










ガラス固化体を、金属製の入れ物と粘土で覆います。
これを地表から300m以上深くの、安定した岩盤の中に埋めて、
私たちの生活環境から遠ざけます。

ガラス固化体をそのまま埋めるのではなく、何重ものバリアを施して、私たちの生活環境に影響を及ぼさないように地下深くに処分されます。
地表から300m以上深い場所に処分するんですね。
地層処分はどこまで進んでいるのですか?
これまでの原子力利用により
すでに約26,000本相当の
高レベル放射性廃棄物が発生しています。
日本では、40,000本以上の
ガラス固化体を処分できる施設を計画していますが、
まだ処分場所が見つかっていません。

この処分問題を次の世代に先送りしないためにも、
原子力発電による電気を使ってきた私たちの世代で
処分に道筋をつける必要があります。
私たちの子どもたちに負担を残さないためにも、いま私たちがしっかりと考えて進めていく必要がありますね。
はい。私たちの生活に欠かせないエネルギーの問題ですから、ちゃんと向き合って考えていきたいですね。
たっぷりの野菜とミートソース・ホワイトソース・チーズを重ねて
地層をイメージしたラザニア。
野菜は皮ごと使い、食品ロス削減を目指します。



材料 -2人分-


下準備
- 合い挽き肉に塩・黒こしょうで下味をつけておく。
- かぼちゃは種を除き、皮つきのまま厚さ2~3mmに切っておく。
- れんこんは皮つきのまま厚さ2~3mmに切り、水にさらしておく。
- 人参はヘタ側の1/3位を皮・ヘタつきのままみじん切りにし、残りは厚さ2~3mmに切っておく。
- なすはヘタをギリギリのところで切ってガクをむき、長さを半分に切ってさらに厚さ2~3mmに切っておく。
- かぼちゃ・水気を切ったれんこん・人参(厚さ2~3mmのもの)・なすは耐熱皿に並べ、ラップをかけ電子レンジで加熱しておく(600W 4分~)。
- 加熱した野菜は、キッチンペーパーで水気を切っておく。
- オーブンに予熱を入れておく(230℃)。
作り方
- フライパンににんにく・オリーブオイルを入れ、香りが出るまで弱火で加熱する。
- 玉ねぎ・人参を加え、半量位になるまで焦がさないように炒める。
- 2を端に寄せ、合い挽き肉を加え、全体に香ばしい焼き色がつくまで焼き固める。焼き色が付いたらほぐしながら全体を炒め合わせる。
- 赤ワインを加えひと煮立ちさせ、市販のカットトマト・水・砂糖・コンソメ・ウスターソースを加え、水分がやや残る位まで煮込み(5分~)、塩・黒こしょうで味をととのえる(ミートソース)。
- 耐熱容器にかぼちゃを敷き詰め、ミートソースの1/4量を重ねる。
- 5と同様に、れんこん→ミートソース→人参→ミートソース→なす→ミートソースの順番で重ねる。
- 表面にホワイトソースを塗り広げ・ピザ用チーズをのせる。
- 天板にのせ、オーブンに入れ加熱する(230℃13分~)。
- 焼き上がりにパセリをふる。
これから皆さんに紹介する「野菜のラザニア」は、私たちの生活にとても大事な問題を考えるためのヒントが隠されているのですが、何か分かりますか?