「薬膳」と聞くと難しそうと思われがちですが、身近な食材でも簡単に作ることができます。
「薬膳」の魅力とはどのようなものでしょうか。
薬膳とは、約3000年前に中国で生まれ、現在まで受け継がれてきた東洋医学の理論に基づいた食事のことを言います。
東洋医学は、病気にならないことを重要視しており、病気として現れる前の不調(未病)を改善することが目的とされます。
そのため、薬膳を実践するためには体質や健康状態、食材の性質を知ることが大切です。
季節や体質、健康状態に合わせて食材を選び、体内のバランスをととのえ、健康へと導きましょう。
「気・血・水」とは、生命活動を維持するために必要な3つの要素で、体質や健康状態を知る目安のひとつです。
「気」は生命のエネルギー、「血」は血液、「水」は体液のことを指します。
薬膳の概念では、「気・血・水」のうちどれか一つでも不足していたり、流れが悪かったりするとカラダの不調となってあらわれると考えられています。
この3つの量が過不足なくバランスのよい状態で円滑に巡ることで健康を保つことができます。
薬膳の考え方のひとつに「五性」という考え方があります。これは、食材が持つ、カラダを温めたり、冷やしたりという性質のことを指し、度合いにより、寒・涼・平・温・熱の5つに分けられます。
自身の体質や健康状態に合わせて食材を選び、カラダの不調をととのえましょう。
【効能】
涼性・寒性
カラダを冷やし、熱を除く働きや毒素を排泄しします。
こんな方へおすすめ
熱っぽさを感じるとき、ほてりやのぼせを感じるとき
<代表的な食材>
「冬瓜」
カラダの熱を取り除き、体内の余分な水分を排泄するため、むくみの改善などの効果が期待できます。
平性
温・寒いずれでもないもの。滋養強壮に効果があります。
こんな方へおすすめ
虚弱体質、病後、体力がないとき
<代表的な食材>
「山芋」
薬膳の中でも代表的な食材です。疲労回復や滋養強壮を目的に使用をされます。漢方では、「山薬(さんやく)」と呼ばれています。
温性・熱性
カラダを温めて、冷えを除く。痛みを止め、気・血の巡りをよくします。
こんな方へおすすめ
寒い時期にカラダを温めたいとき、新陳代謝を高めたいとき
<代表的な食材>
「生姜」
生姜は、カラダを温め、発汗を促し、冬風邪の悪寒やカラダの痛みを和らげます。乾燥させた生姜は「乾姜(かんきょう)」といい、生薬として用いられています。
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