Eat Local ~地産地消~

まわりを海に囲まれ南北に長い日本は、自然環境に恵まれ、日本各地においしいものがたくさん実ります。
そしてそれらは知恵を使って“料理”となり、四季の移ろいとともに味わい、長い月日をかけて日本独自の食文化をつくってきました。
まだまだ、あなたの知らない日本のおいしさがきっとあるはずです。“地産地消”というその言葉どおり、地域に根差すおいしさは、やはりその地で味わうのが一番。ABCと一緒に、日本のおいしさを再発見する旅に出ませんか?

 Pick Up Area 大阪・泉州

江戸時代から「日本の賄い所」と呼ばれ、東京に次ぐ国内第2位の経済都市として発展してきた大阪を、食の供給によって支えてきたのが大阪の南部・泉州地域です。泉州一帯は温暖な瀬戸内気候のため、肥沃な土壌で多種多様な農畜産物が育まれてきました。「泉州水なす」や「泉州たまねぎ」などはよく知られていますが、そのほかキャベツや春菊、筍などの野菜類も豊かに実ります。

JA全農みのりみのるプロジェクト『AGRIFUTURE』No.38号転載 http://minoriminoru.jp/

The Speciality01

Osaka Mitsuba / 大阪みつば

100年以上の歴史がある伝統野菜
「大阪みつば」は明治時代に堺市を中心に栽培が始まりましたが、泉州地域で栽培が盛んになったのは昭和50年頃から。この当時に栽培を始めた農家が現在も18軒残っていて、その半数は2代目に移行しています。生産者の坂上さんのおすすめは、刻んだみつばをたっぷり入れた鮭入りバターライスだそうです。

The Speciality02

Senshu Mizunasu / 泉州水なす

泉州を代表する人気野菜といえば
江戸初期から栽培されていた水なすは、その名の通り水分が多く、夏場の炎天下では、農作業中に水なすを食べて喉の渇きを癒やしていたそうです。この地域の気候、土壌、水質バランスがそろわないと育たない泉州を代表する野菜で、数あるなすの品種の中でも、皮が薄くほんのり甘味があり、アクが少なく、生食できるのは唯一この品種だけです。

The Speciality03

Senshu Tamanegi / 泉州たまねぎ

品種改良を重ねて誕生
明治時代、北海道に次いで導入された泉州のたまねぎ栽培は、何度も品種改良を重ねて、現在の優れた品質へ辿りつきました。水分が多く、甘味があり、柔らかいのが特徴です。「泉州たまねぎ」は特別な栽培方法ではなく、先祖が代々耕してきた土壌を大切に守り抜くなかで生まれたと、生産者の射手矢さんは語ります。


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